頂点をめざす君へ 〜ノミの話〜



みなさん、ノミのサーカスというのをご存知ですか?
あの小さな小さな生物のサーカスです。
机の上に画用紙を置いて、その周りを観客が囲む中、ノミがボールをけったり、ダンスをしたり・・・。
歴史は古く、今から300年以上も前にフランスのパリで始まったとか。
ノミには実は驚異的なジャンプ力があり、体長3o程度のノミが60pも跳ぶそうです。
人間にしたら、300mくらい跳んでいるようなもの!
このままではノミがあっちこっち跳んでしまい、観客の体に跳び付いたり、サーカスどころではありません。
そこで、ノミは最初に訓練を受けるそうです。
訓練は簡単で、ふたをしたビンに閉じ込めるだけ。
ノミが跳ぶ。
ふたにぶつかる。
また飛ぶ。
またぶつかる。
そうしているうちにノミは自分をコントロールし、ふたにぶつからない高さまでしか跳ばないようになる。
すると、その後はビンの外に出してもそれ以上は跳ばないようになるそうです。
そうやって訓練してからサーカスをしていたとか。

話はここからです。
このふたをされて跳ばなくなったノミの話が、人間にも当てはまるというのです。
一度限界を与えられて、そこまででいいと自分をコントロールしてしまうと、それ以上のことは出来なくなるということです。
人は幼いころ、可能性は無限に広がっていたのです。
ふたが開いている状態です。
しかし、年を重ね、様々な経験をし、時には失敗もします。
七転八起してみるものの、心が折れ、あきらめる。
あるいは周りの人からの否定的な意見に左右される。
そしてふたを閉じ、いつしか出来ないものと思い込み、実際できないようになってしまう。
ふたがないのに跳べないノミと同じなのです。
なんだかせつない話です。

しかし、話はこれで終わりません。
この跳べなくなったノミをもとに戻す方法があるそうです。
この方法も簡単、ふたをされたことのないぴょんぴょん跳ぶノミを隣に置いてあげるだけ。
跳べなくなったノミはぴょんぴょん跳んでいる仲間の姿を見て、「おいらも跳べるんだ」って思い出すのでしょうか。
もとのように跳べるようになるそうです。

こどもたちよ!
ふたは開いています。
自らふたをしてはいけません。
周りの否定的な意見に惑わされてはいけません。
跳べない、もう跳ばなくていいと思ったら跳べなくなります。
周りに跳べる人がいれば君も同じように跳べるのです。
できると信じてあきらめなければ必ず跳べるのです。

今の自分の実力相応の目標設定をしていては、それ以上自分の実力は上がりません。
現状よりも高い目標設定をするべきです。
これこそ、持てる力を最大限に引き出して「頂点をめざす」という理数学院の信念です。





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